曲目 Twitter Facebook はてブ Pocket LINE コピー 2023.05.15 2020.07.19 夕掛け 移ろう時を見よや長く伸びゆく影と その名呼ぶ 懐かしき声 眠りつく前に途切れて終わる子守唄 まさぐり探しつつ その蒼きまぶた閉じるその赤きまなこ閉じる 音もなく崩れたやさしき手の温り最早誰そ彼も過ぎてただひらめきてそこに在る白き木綿に向いて幾度も幾度も幾度も願うたあの子守唄をせめて眠りつくまで歌うこと 八咫烏 羽ばたく 力強き翼が羽ばたけ 力強き翼で天を 焦がれる者焦がれて 見上げる者そう 探し求む道は 遙か遠くにあり渡る風に聞くは 心強き唄汝が身の儚さ 風に散る花の如くと 思うや汝が身の儚さ 風に立つ花の強さを知らずや差し伸べる 天に向かいて金色の翼持つ者 見るや今、天より八咫烏を遣わさむ故れ其の八咫烏道引きてむその立たむ後より幸 出でますべし己の翼広げて見るは遙かなる道翼持つ者在りしと羽ばたく我が舞い飛ぶ汝が身の儚さ 風に立つ花の強さを知らずや差し伸べる 天に向かいて金色の翼持つは 我ぞと 花見酒 理宇 月の草 露の草 儚き青に染む月の光が照らせしその大地の上 散りばめた星の如 幽かなる声聞こえぬか遥かなる夢見えぬのか 音もなぐ崩れ去り行く想い想いは露となりゆく 小さきその花 青く染まりて佇む幾多の想いを 知るとぞ露と共に咲く 立竦む その身越え露の如 消ゆる花月を染めし 夢を見む 流転-雨- 狐月 花咲く野辺 かけ廻りて ルーララ 笑うてる野を蹴り立ち 天駆けゆく ルーリラ 銀狐 声なき笑う声が 木霊す渦巻くは星の群れ 遠くで彼方で輝くや あったかき その手 今何処この手を 取りて 歩むか 行くや 戻るや 知るは誰ぞ道は 何処へ 続くやら 木立すり抜けて 登りゆく光あー 夢見てる狐達が 心二つ 寄り添うている 木立 すり抜けて 登りゆく月があー 夢見てる狐達の あー 夢見てる 夢見らるる寄り添う心 ずっと あー ルルル ラララ ルー あー さくら 咲くや 散るや 知るは誰ぞ空を染めゆく 花弁を数えて 一人 夢を紡む夢か 現か 境に在りて落ちる花弁受け止める白き手いつしか 消え失せむ.静かに 立ちて 闇のみこみて波間に降りた 汝を探すされど水面に 花がひしめく 散り急ぐ数多の花の中言葉は色褪せ 意味を失いふるえる口びるから こぼれ落つや こぼれ落つ言葉…言葉…白く淡く 花の如 雪の如 溶けるや.咲き匂うた 花に記憶は何処なりやと 問うている全ては 輪廻の中に在りて巡る と誰ぞ つぶやく忘れたもうな 涼風 涼し風の吹く 草いきれの上幾多の葉を数え それになるという 水の在処を教えたもう夢の在処を教えたもう夏の陽差しの中で 消えない哀しい記憶たちゆらゆらざわざわ 立ち昇り虚空に浮んで 何を待つ君を待ち 仇待ち 騒ぐ 行きて帰らぬ その名を呼ぶごと渡り来る声を 指の先に聴く水の軌跡をたどりたもう夢の軌跡をたどりたもう赤く染まった常葉木の 思いは遥かに揺れるさらさらきらきら光り うねりとなって何処へと彼方へと 想い馳せ巡る 科戸の風 さあ顔をあげよやその名は呼ばれし風と光 まといて闇に向いて走れ科戸の風 天の八重雲の吹き放つ事の如闇を蹴散らし走れ 薄紅の花の香匂い立つ水面に佇む 懐かしい面影目指す夢はるか樹冠をゆらしつつ光持て進め真名呼ぶ声がひびく 篁 遠く 近く 漲るざわめき白銀の月は 何を見るその葉隠れでは 宴ほがいにぎわしや影なき者 ゆらり 誘う 闇 高く 低く 響くは笛の音天地を繋ぐ 竜の声道を失いし 者たち集いにぎわしや帰る道を ばくり 喰らうは 篁 耳を塞ぐ手が 代わりに聞く 慟哭・・・…. mater deihora puronobis pecca toribusnunc et in hora mortis nostorei A….. 雪虫 霜降る月に数えた 冷たき風に落ちる葉をひとつ ふたつと 消えゆくや 凍える指の先陽溜りに寄る 幽けきその羽は声なき唄で 焦がれし者を呼ぶ 揺る揺ると漂い舞う 雪の虫は何処へと永遠に巡る輪を見よや 途切れし後も続く継ぎし者に 伝われ思い声なき唄よ いつの日にも 響け 空へ 瞼閉じる前に見ずや 春を告げし花の咲くを耳を塞ぐ前に聞かずや その名呼び慕う者の声言葉失せし前に告げずや 深く切ない想い力尽きる前に その手で抱けや 愛しき者を 春の苑 霞立つ野辺に渡るる歌声聞きて集えや 賑わしく さぁ うらうらと見ゆるは眠りを誘う 春の息吹よ空の高みで舞う ”春の苑 紅匂ふ 桃の花照る道に 出で立つ少女” (万葉集より) 紫(ゆかり) まさぐりて 探し求む 細き枝は 空をめざす 連なりて 匂いたつは零れ落ちた 時の記憶 無音を通りすぎては 言の葉が重なり続く 十六夜に揺らめく 紫の波 妖しく美しく 時を染める 真実のみ 彼は望むと されど望は 何処にありや 煌く時の粒にて 描かれし幾何学の文様 明らかに身ゆるは 終の吐息 生じて失せ行くは この瞬細き指いつしか 絡みつきて 静かに絞めゆきて 息を止める 水の鏡 何を求め訪煌うや知らぬが良い事もあろう走り出すや立ち止まるや此拠に在りて今を為す者たぐり寄せる細き糸継る先は闇と心得よのしかかる樹々の影その身を案ずるが如 静寂の森に 冴やけくあるという木霊の涙 集いて成ると人の言う触れてはならぬ その水に息を潜めて覗くが良い 真事のみ映す その水鏡真名を告げねば 引き込むぞとや心して近づけや秘めやかに降る 白き霧の如無言の叫び 満ち溢るると人の言う